緑の服と虹色の卵

明日は、緑色の服、あるいは緑色の何かを身につけていない限り、つねられても文句は言えない日である。

3月17日はSt. Patrick's Dayだ。
聖パトリックとは5世紀アイルランドの人でキリスト教を広め、3月17日に没したことから、この日が聖パトリックの日となった。

聖パトリックの日には、アイルランドや、世界各地のアイルランド移民がいろいろな催しを開いて祝うのだが、特にアメリカでは少し変わった風習がある。

曰く、緑色の服、あるいは緑色の何かを身につけていないと、人につねられてしまう、と。



米国で働いているとき、いきなり同僚につねられて何事かと思ったことがあった。



それはともかくとして、アメリカでは移民とともに持ち込まれた文化が少しずつ変化して残っているのが面白い。国としての歴史はそれほどでもないのだが。

また、そういった文化が俺のような余所者に対して目に付く形で現れるのは、聖パトリックの日の緑色の服のようなイベントだ。

たとえば聖パトリックの日の次に現れるイベントはイースターである。イースターといえばイースターエッグ
具体的なイベントとしては、イースターの朝に綺麗に色を塗った卵(実際には卵形のチョコレートだが)を隠しておいて探すというもの。

起源を尋ねればキリスト教以前の女神に遡る説もあるらしいが、アメリカに限っていえばドイツ移民によって持ち込まれたもので、いい子にはイースターうさぎが卵をバスケットに入れておいてくれる、とされている。サンタイベントと同じである。

俺もイースターの日、アパートの共有庭を眺めていたら、可愛らしい子供達が手にバスケットを持ってうろうろしているのを見かけたことがある。



聖パトリックであるとか、イースターといった、起源が多種多様な文化に根ざすイベントが行われるのをみて、日本人としての俺も日本古来のそういったものを大事にしたいと思った。

直近では、えーと、春の七草