「大変に苦しまれたのですね!」

ロマン・ロランジャン・クリストフは、いろんな障害、困難と泥仕合のような格闘を繰り広げる音楽家の一生を書いた小説。とにかく暑苦しい話だ。

で、物語のラスト近く、老年期に入った彼は、ある女性と十数年ぶりに再会する。
そこで互いの顔に刻まれた跡を見て、「ああ、あなたは、大変に苦しまれたのですね!」と言う。

もし俺も、将来に同じようなことを言ったり言われたり出来るのであれば、どんなに辛いことも耐えられるだろうなと思った。