守り人シリーズ
NHKの再放送で精霊の守り人を見た。
いろんな設定がしっかりしているのに、それがまったく生かされていないように感じた。
加えて、最初の導入はすごくよかったのに、中だるみしまくってメインの話が全然進まず、しょーもない小話ばかりが続き、さあ終盤だと思ったら、大して盛り上がりもせずに終わってしまった。
なんだこの消化不良…。
そして先日、図書館で原作を見かけた。児童書コーナーで。
児童書だったのか…。
でもまあ、アニメ版に収まりの悪さを感じていたので、どんなものかと読んでみた。
すっごく面白いじゃないか。
アニメ版の終盤で訳がわからなかった部分も、原作ではしっかりと触れられている。そういうところはざっくり省略しているくせに、他方では原作にない小話で何話も消費していて、何がしたいのかさっぱり分からない。
さておき、原作を読んで溜飲を下げた俺は、外伝も含め一気に読み進めて、いまは最終巻を読んでいるところ。
いろんな国々の人間の生活やら神話やら、そういった設定がしっかりしているのは、作者に文化人類学の背景があるせいだろうか。
それから、チャグムの前にどぎついまでに示される、為政者の冷酷さというのも面白いと思った。児童書だとか、そんなのは関係ねえと言わんばかりの姿勢には、ちょっと驚く。
ともあれ、最終巻を迎えて、ついにヨゴ皇国が戦場になる。
登場人物たちがどのような結末を迎えるのか、すごく楽しみ。