大仏破壊

ビンラディン、9・11へのプレリュード 大仏破壊 (文春文庫)

タリバンはもともと若い神学生のグループで、アフガニスタンを救うという高い理想を掲げて立ち上がった、というのが驚きだった。

タリバンのリーダーであるオマルは、当初は木訥で誠実な青年だったのだが、アフガニスタンの宗教的指導者に就くのと前後して、どんどんと寛容性を失っていく。そして、最終的にはバーミヤンの石仏破壊を命ずるまでになる。

なにが彼と彼らをそこまで変えたのか。

この本でもいろいろと解説されているが、俺は「一番辛いときにはどの国も無視するが、仏像が破壊となるといきなり皆の注意が向く。」という彼らの指摘が辛いなと思った。